映画やらゲームやらゴミエッセイやら。ろくに人生経験のない高校生の意見とは。
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やはりピクサーは見て損しないものばかり。
トロピックサンダーに思わず熱狂しちゃったけど、ピクサーのこの名作を忘れるとこだったとは、危ない危ない。 もちろん傑作揃いのピクサーですが、個人的には最近の作品(レミー、カーズなど)は、初期のトイストーリーやバグズライフに比べると若干見劣りしてきたな、と感じてたんですが。 いやあWALL・Eは多分ピクサーの中でベスト5に入る気がする。 ちなみにこんな具合 1位 トイストーリー2 2位 モンスターズ・インク 3位 トイストーリー 4位 WALL・E 5位 ファインディング・ニモ 「2001年宇宙の旅」へのオマージュは個人的にツボだった。 毎回毎回ピクサーの名作オマージュは面白い。今までだとトイストーリー2の「帝国の逆襲」が一番笑えた。 これをパクリ呼ばわりするようなバカも一部にいるけど。 ピクサーじゃ初めてじゃなかろうか、今までは喋るはずのないものが喋るという設定(トイストーリーやカーズ)ばっかりでしたが、今回はメインの2人が全く喋らん。 なのにストーリーはガッツリとしたラブストーリー。相手に自分の気持ちを伝えることが重要なのに、言葉を全く使わずに表現できるのかと突っ込みたくなります。 しかしそこはピクサー、往年のミュージカル映画をモチーフにして物語を進めることで、ロボットの感情がよく分かる。 主人公であるウォーリーの寂しさや、イブに対する必死なアプローチ。対してイブの、何を考えているのかわからないミステリアスな雰囲気。 何てことない恋愛映画と同じです。しかも王道の。 何とか女の子の気を引こうと必死になる男の子、さらわれた女の子を必死で助けようとする男の子…。 ウォーリーは非常に好奇心旺盛で純粋で、やさしい。まさに主人公にピッタリな存在です。 その2人がだんだん歩み寄っていき、最後にはおとぎ話の典型のような結ばれ方をします。 もう感動です。すごいぞ、ピクサー。 でもって、この映画はやっぱりうすら怖い描写もある。 モンスターズインクやトイストーリーでもホラーな描写はあったが、もっと違うベクトルで怖い。 少なくとも土星より向こう、はるかかなたの星雲ガスにさえぎられるようにして浮いている人間たちの居住船。 中にすむ人々は、みんな空飛ぶ椅子に座り、何一つ運動せず暮らしている。 世話はすべてロボットがしてくれるので、皆一様にひどいデブだし、椅子から落ちても起き上がることすらできない。 食事はすべてジュースのような宇宙食、船内に建設された巨大な都市(マクロスを想像すればいいかと)の中はBNLという組織によって一切を管理され、戦時下の愛国心教育にも通じる教育が、小さな子どもたちに行われている。 単にアルファベットを習う幼児たちが、「BはBNLのB、みんなのお友達ですよ」って言われてるだけなのだが、町中のBNLの立体映像広告が「今年は青が来ます」といっただけで、人々の服が一様に変わるような世界である。 ちょっと戦時下の日本のような、若干行き過ぎた教育を思い出さざるを得ない。 プールが登場しても、みな日光浴(?)ばかりで泳ごうとはしない。でも、ウォーリーがたどたどしく名乗ったら、みな快く名前をいって、丁寧に応答してくれる。 なんだか2,30年前のSF映画でさんざん言われた未来だが、やはり怖いものは怖い。タイムマシンにもそんな設定があった。楽しすぎた人間の子孫は、労働をしてきた人間の子孫の捕食対象になっていた。 見ていてぞっとするシーンも多いのだ、ピクサー。 ともかく傑作。 ちなみに評論家の福本次郎氏は今作を「パクリばかりで見るに値しない」と酷評していた。 まあパクリとオマージュの区別なんて人それぞれだろうが、プロの評論家としてはあんまりじゃねえのか福本。 PR |
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